
【 目次 】
❚はじめに
❝過去に起こったことは、消せない。でも、トラウマは必ず乗り越えられるよ。❞
アメリカの友達に言われた言葉です。
アメリカでは、セラピーやカウンセリングは生活の中に浸透しており「何か問題があるから通うのではなく、何か起こらないように通うもの」だと言われました。日本にいる私にとっては、セラピーやカウンセリングは気軽に行けるものではありません。ですが、何か自分の心を整理する必要があることは、わかっていました。
そこで、私のトラウマの症状を緩和してくれたオススメの方法として、今回は自宅で一人でできる《書くセラピー-Journaling-》について紹介します。
❚ジャーナリングとは
ジャーナリングとは、ジェームズW.ペネベイカー博士(Dr. James W. Pennebaker)が1980年後半に《書くセラピー》として始めたものです1。ペネベイカー博士は、実験により感情的に人生の中で深く関係があったことについて継続して書き続けることで、否定的な気分、トラウマによる症状レベルやストレス症状低下、また身体的にも血圧の低下、免疫機能向上などの効果を得らえることを発表しました2。
ぺネベーカー博士は、まずは3~4日間15~30分間、一つのテーマ(人生の中でより感情的に大きな影響を受けた事/トラウマ/大変だと感じること)について書き続けることを推奨しています。ですが、あくまで、効果は人それぞれです。ジャーナリングを決めた期間行い、効果を感じない場合は、無理に続けるのではなくジョギングや他のことをするようにコメントしています3。
❚ジャーナリングの始め方
- 期間と、テーマを決めます。
(3日間毎日15分など) - 静かで、一人集中できる環境をつくります。
(自分の部屋や、早朝のオフィスや教室など) - 時間いっぱいペンを止めないで書き続けます。
(何も考えが浮かばない時は、その時の感情を書きます。無なら、無と書きます。) - 書いた内容を読み返してみましょう。
(誰に見せるのではなく、振り返ることで今後の対策にも繋がります。)
書き続けることによって、自分でも思ってもいなかったことが出てくるかもしれません。手を止めないで、書き続けることで自分の心の隅々までを見渡すことが出来るようになります。そのためには、手を止めずに書き続けることがとても大切です。頭で思い出されることは、不安や恐怖などによって膨張されて心に住み付こうとします。そこで、紙に書き出すことによって、自分自身を客観視することができ、落ち着いてストレスに対することが出来ます。

❚まとめ
ジャーナリングを始めたばかりのころ、私は殴り書きのように書き始めました。その当時の苦しみや悲しみ、恐怖心など負の感情がよみがえり、泣きながら手を止めてしまいたくなりました。ですが、自分で書いた言葉は私の心の叫びでした。私を慰めるものとなり、自分自身に向き合う最善の方法となりました。一日の出来事や、辛かったことを書くことによってその場の状況を客観的に見ることは、私の心の安定につながりました。
まずは、ペンと紙を準備してみてください!


参考資料
1:Wikipedia;https://en.wikipedia.org/wiki/Writing_therapy
2:MENDING BROKEN HEARTS: EFFECTS OF EXPRESSIVE WRITING ON MOOD, COGNITIVE PROCESSING, SOCIAL ADJUSTMENT AND HEALTH FOLLOWING A RELATIONSHIP BREAKUP;Lepore SJ, Greenberg MA.pdf
3:The New York Times; What’s All This About Journaling? – The New York Times (nytimes.com)
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