
❚目次
❚はじめに
いきなりですが、筆者は小学校2年生のとき「学校に行かない」と言ってから、中学校3年生までの8年間をまともに学校に行かなくなりました。親の心労は計り知れなかったと思います…。
ここでは、筆者の体験談から、現代の専門家の見解まで幅広く紹介することで、《不登校》についての見方の変化をみることができます。
❚全国小中高の不登校生徒数統計
表は、令和元年の全国不登校生徒数です。
ここでわかることは、不登校の生徒数は決して少なくないということです。どの都道府県でも不登校の生徒はいます。特に中学校では、不登校の生徒数が極端に増えています。
年度 |
小学校の不登校 |
中学校の不登校 |
高等学校の不登校 |
平成17年度 |
22,709人 |
99,578人 |
59,680人 |
令和元年度 |
53,350人 |
127,922人 |
50,100人 |
引用:令和元年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果/文部科学省https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1302902.htm
❚不登校の要因
不登校の主な要因は、《無気力・不安》です。
また、《いじめを除いた、友達関係の問題》も要因としてあげられます。ひとりひとり要因は違うとしても共通することは、学校という環境が子供にとって、居心地がいい環境ではないということです。
❚不登校の原因は、親にある?
答えは、NOです。
1961年にミラー博士(Millar, J. P)は、登校拒否(School refusal)を提唱しました。それは、「母親からの分離不安」によって生じるもの、すなわち「母親との間の葛藤があって、母親から離れると強い不安におそわれ,その結果登校できなくなる」というものです。ですが、この考え方は半世紀も前の考え方です。
1980年代後半以降では、学校に行かないということは、《子供の防衛的な反応》であると見られています。筆者は、この考えが一番しっくりきました。当時7歳でしたが、「ここにいれば、自分が自分でなくなってしまう。」「ここは、私のいるべき場所ではない。」純粋にそのように思いました。そして、自分を守る術がわからない私は不登校になりました。
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