反抗期の境界線

ORIZINAL


今日も、親の言うこと成すこと、全てにイライラした。

テレビに向かって、一つ一つ声をかけるところが、イヤ。
黙ってみれないの?って心でぼやく。

新聞を全開に開け放してそのまま放置して会社に行くところが、イヤ。

何度も同じ質問されることも、イヤ。




全てが、イヤ。







いつからだろう、会話がなくなったのは。

いつからだろう、ここの居心地が悪くなったのは。


いつからだろう、理解してもらえない存在になったのは。




…いつからだろう、彼らが私を怖がるようになったのは。





殴られて、顔を腫らして帰って来たとき?
警察に補導されたとき?


人と人の繋がりには“言葉”が大きな役割を果たす。でも、私は“言葉”を嫌った。
全て飲み込んでいくうちに“言葉”の使い方も忘れてしまった。



“喧嘩”が、私の“言葉”になった。


“怒り、不安、寂しさ、悲しみ、快感、自負心”すべてを表していた。
誰も理解できない私の“言葉”は、乱れに乱れていった。



満たされない“言葉”ほど、辛いものはないと知った。

何気ない“言葉”でも痛みは、長く続くと知った。

意味のない“言葉”さえも、私は意味のあるものにしたかった。






誰も、私を理解できないことはわかっていた。
血のつながった存在でさえも、なんて脆いものか。
それでも期待して、さまよう自分はあまりにも醜く感じられた。



何一つとして、つかめないまま時間は過ぎていった。

さまよい続けて、迷子に誘われていった。




それでも進み続ける力があることは、不思議なことだ。


迷い続けた道は、変わらない。



守りたい存在に出会うまで。


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