
The two wolves-二匹のオオカミ-という話をみつけました。
この話は、チェロキー(インディアンの一つの部族)の祖父が、孫に人生について説いた物語です。
この話に、私なりの解釈と、オリジナルのストーリーを付け加えています。

チェロキーの祖父が、孫に語り掛けます。
「私の中では、戦いが起こっているんだよ。」祖父は、言いました。
「それは、二匹のオオカミの戦いなんだ。一つは、悪。—このオオカミは、怒り、嫉妬、貪欲、傲慢、恨み、嘘、そして自我なんだ。」祖父は、続けました。
「もう一方は、善だ。―それは、喜び、平和、愛、希望、穏やかさ、謙虚さ、優しさ、共感、寛大さ、真実、思いやり、そして信仰なんだよ。この戦いは、お前の中でも起こることなんだ。もちろん、他の人たちの中でもさ。」
孫は、目を大きく見開き、考え込みました。
「どっちのオオカミが勝つの?」孫が、祖父に尋ねます。
「お前が、エサをあげる方さ」チェロキーの祖父は、答えました。
孫は、祖父の顔をじっと見つめたまま「もし、エサを片方にあげたら、もう片方は、どうなるの?二匹とも、ボクの中にいる、ボクのオオカミなのにエサをあげないなんて、そんなことできないよ。」孫は、悲しそうに言いました。
祖父は、優しく孫を抱きよせて、頭をなでてやりました。
「お前は、両方のオオカミにエサをやろうということだね?「善」にも「悪」かい?」
「わからないよ…。でも、一匹だけにエサをあげるなんてできないよ。ボクは、とっても悲しくなるよ。」孫は、泣き始めてしまいました。
祖父は、涙を拭ってやります。「お前は本当に、優しい子だ。神の祝福の中で育ったんだ。そうだね。お前の言うとおりだ。今までは、片方のオオカミを追いやることを一生懸命に生きてきた。でも、今の時代は、変わってきているのかもしれないな。」祖父は、孫を膝に乗せたまま続けます。
「自分の中での争いを知ることは、大事なことさ。そして、お前のように二匹ともにエサをあげるならちゃんとしつけをしてやらんといけんな。そうだろう?どうしたら、しつけができると思うんだい?」
孫は、首をかしげながら、考えこみました。
「愛してあげないと。そして、ボクを大好きにさせるんだ。ボクの言うことを聞くようにするんだよ。そうしたら喧嘩なんてさせないよ。ボクは、喧嘩しないよ。おじいさんが喧嘩をしては、いけないと言ったからね。オオカミたちもボクの言うことを聞くようになるよ。ボクが、いっぱい愛してやればね。」
「あはは、そうだな。私がお前を愛しているように、お前が私を愛しているように。」
祖父は、孫をそっと抱きしめて、頭にキスをしました。
私たちの中では、誰でも二匹のオオカミの争いが起こっています。
誰かの中では、「善」のオオカミにエサをあげているかもしれません。
誰かの中では、「悪」のオオカミにエサをあげているかもしれません。
あなたは、二匹のオオカミとどのように生きていますか?

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